キタマクラの幼魚。キタマクラなんて縁起の悪い和名が付けられているが、そんなのは、誰かが勝手に付けただけであって、決して陰湿なイメージを持っている魚ではない。むしろ、ユーモアとして捉えた方がフィットするように思う。
僕の場合、フグの仲間ではキタマクラが最も好きと言っていいかもしれない。もちろん人気のミナミハコフグも普通に好きだし、もしも伊豆でコクテンフグなんかを見てしまったら大喜びで大変なことになるであろう。そして、食べるんだったらトラフグがいい。
でも、いちばん愛着があって、見れなくなってしまったら寂しいと思うのは、やはりキタマクラである。これから一生の間、ステーキを食べることが出来ないのと、ラーメンを食べることが出来なくなるのとでは、後者の方が寂しいというのと似たような感じだろうか…。「どちらを食べたいか?」と尋ねられたら、たいていの場合、ステーキを選ぶと思うんだけど、それは、ラーメンだったらいつでも食べられるという前提があるからこその選択なんだよね。
…で、キタマクラ。
ヴィジュアル的に可愛いのは、やはり幼魚である。特に体長30mm未満の幼魚。眼の大きさ・ひれの大きさ・体形のバランスが、絶妙と思える可愛らしさを演出している。成魚になると、ちょっと雰囲気が違ってきてしまう。
そして今が幼魚の季節。伊豆で潜るからには、"今年のキタマクラの幼魚"という理屈抜きに可愛らしい一枚を、絶対に撮っておきたいものである。
フグ科 / Tetraodontidae
キタマクラ / Canthigaster rivulata (Temminck et Schlegel, 1847-1850)
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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