
サクラダイの幼魚。
僕が独立した頃、メインフィールドに大瀬を選んだのはハナダイの仲間を見るのに最も適した海だったということも大きかった。その頃はIOPにも通った。大瀬ではあまり見られないハナダイの仲間を見ることが出来たからだ。深場のハナダイたちが何よりも魅力的に思えていた頃があった…。
ただ、残念なことに深場は体に優しくない。語弊があるかもしれないので言い方を変えると、少なくとも、パーフェクトに自分の潜水を管理できない者にとって深場は危険水域と言えるだろう。
実は水深18mまでというオープンウォーターダイバーの深度リミットにしても同様なのだが…(ほとんどのダイバーがダイビングを甘く見ているから)、深場がさらにリスキーなことは間違いないところだ。
例えば、僕が浅場で遊んでいるときにエキジットに向かうほとんどのダイバーたちの浮上速度(本人たちにとっては単なる移動速度かもしれないが)を見ていると、ちょっとゾッとしてしまうのが現実である。ボートダイビングの時などはもっと酷い。
減圧症の専門家の先生に、減圧症にならないための浮上速度を尋ねたことがある。もちろん、セーフティーマージンをたっぷりとった無限圧潜水においての話である。
ロープを水深10mぐらいから斜め方向にひいてそのロープを掴み、こぶし3つ分進んだら2つ分戻る、そしてまた3つ分進んだら2つ戻る、また3つ分進んだら2つ戻る……ということを、ゆ〜っくりとしたペースで繰り返しながら水面に向かえば、発症の可能性は低くなるでしょう…とのことだった。もちろん安全停止も必要だし安全停止後の浮上速度は、さらにゆっくりとを意識した方が良いだろう。これで減圧症の可能性が減る。可能性が減るというところが肝で、可能性が無いわけではないということを忘れてはならない。ダイビングというのは因果な遊びなのだ。
僕の場合は、そんな恐る恐るしながらなんてのは楽しくも何ともないので、浅瀬で遊びながらノンビリゆっくりと波打ち際に向かうというスタイルで潜るということで、その浮上速度をクリアしているのだが、浅場好きにとっては好都合でもある(笑)。
…で、サクラダイ。言わずと知れた深場のハナダイの仲間。
簡単に見られない(簡単に見てはいけない)と思えば思うほど見たくなってしまう深場の華だ。
井田でも数は多くないものの見ることが出来る。浅いとは言えないまでもハナダイとしては比較的深過ぎない深度で見ることが出来る種だけに一時期はあまりありがたみを感じなくなったときもあったサクラダイも、本当にキレイなハナダイの仲間だな…と、しみじみと思えるようになったのは、安全への意識がもたらした良い効果だと思っている。

ハタ科 / Serranidae
サクラダイ / Sacura margaritacea (Hilgendorf, 1879)
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Photographer Matsukawa Soichi
"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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