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Diver's High +++ Underwater Photograph +++ Photographer Matsukawa Soichi

アライソコケギンポ / 井田





 
 1本目のダイビングから上がってきて休憩中のこと、一緒に潜ったUMEDA氏が「これって何ですかねえ?」…と見せてくれたデジカメのモニター画像には、コケギンポとともに、明らかに魚の卵であろうと思われるものがハッキリと写っていた。2本目のダイビングで、何はさておき見に行ったことは言うまでもない。
 結果から言ってしまうと、まず間違いなくコケギンポの卵であろう。コケギンポの場合、巣穴の中に卵を産み付けるであろうことは間違いないのだが、わりと窮屈な感じの巣穴に住まうため、その卵を見ることはムズカシイだろうと思っていたので、少々コーフンしてしまった。これを見落とさなかったUMEDA氏の眼力もお見事である。

 しかし、冷静に考えてみると、ちょっと様子が変である。なぜこんなふうに卵が露出しているのであろうか…?この巣穴は、ゴカイの仲間か何かの巣穴跡なのだが、殻の部分が割れてしまっているところを見ると、おそらく、ダイバーに蹴っ飛ばされたかなにかしたのであろう。

 5月になって、だいぶ暖かくなってきて、海に来るダイバーが増えてきたのだが、中にはどうしようもない集団も増えてくる。砂地では、これでもかというぐらい砂を巻き上げ、岩場では、周囲のソフトコーラルがひしゃげようが情け容赦無く蹴りまくる…。引率のイントラだかガイドだかも、そんな事はお構いなし…。そういった連中が通った後は、いかに水のキレイな井田と言えども、透視度は1/3以下に落ちてしまう…。少なくとも悪意は無いのだろうけれど、何とかならないものだろうかと思う。

 まあ、なるべくそうゆうところとは鉢合わせないようにしているのだが、そのためだけにダイビングのプランを立てるというわけにもいかない。そして、それよりも、被害を受けた水中生物たちにとっては、それこそ死活問題なのだ。このコケギンポの卵も、おそらく食われてしまったり、ダメになってしまったりするのではないだろうか。本来なら、こんな状況下にあるものではないのだから…。

 そんなわけで、卵を見ることができた!…と素直に喜びきれないのがとても残念なのであった。


コケギンポ科 / Chaenopsidae
アライソコケギンポ / Neoclinus okazakii (Fukao,1987)
OLYMPUS C-750 UZ



 

Copyright Matsukawa Soichi. All rights reserved.

2007/05/20(日) 02:59:11Fish trackback:0 comment:6 アライソコケギンポ / 井田
コメント
この記事へのコメント
RE.
> うめだ さん

 え…、スパルタでイイんですか?…って、それは冗談です(笑)。楽しくやっていきましょう。

 いつも頑張ってますね。Cカード取得から5ヶ月で30本…なかなかのペースだと思いますヨ。この間に得られたものは大きかったはずです。
 今は自分では気が付かないかもしれませんけど、これから先、望む望まないにかかわらず、頑張ってるヒトと、そうでないヒトを見ることになるでしょう。別にどちらが良いなんてことはないんです。人それぞれのスタイルですから…。
 でも、いずれ、その大きな違いが分かるようになるはずです。何百本潜っていても向上心が無いヒトは、それなりのことしか出来ません。うめださんのように上手くなりたいという意識を常に持っていれば、きっと本当にダイビングを楽しむことが出来るようになるでしょう。

 また、僕も熱くなれるような被写体を見つけてください!(笑) 
2007/05/22(火) 22:35:44 | matsukawa | #4R5.xbJk[ 編集]
改めて。
僕も日記や写真はチェックしていましたが
コメントは初めてですね。

松川さん!いつもお世話になっていますね。
当日は珍しく卵がむき出しになっているの
見て残念な思いもありましたが、松川さんの
文面を読み深く考えさせられました。


これからも僕達が楽しめる海を保つ為にも
ビシバシとスパルタでお願いします!w
2007/05/22(火) 17:06:02 | うめだ | #-[ 編集]
RE.
> いずみゆうじさん

 お久しぶりです。
 コケギンポの卵、コケギンポ好きとしてはたまらないところなんですが、未来が無いと思うと悲しいですよね。
 マナーはもちろんのこと、観察(撮影)という行為でさえ、決して生物たちにとってプラスになるものではないことを認識して、謙虚に接しないといけないだろうなあ…と、改めて思いました。

> のりさん

 お久しぶりです。
 早くも入手しましたか。超クローズアップのウミウシ写真、楽しみにしています!
 
 まずは、ピントの合いづらさに慣れましょう。焦点距離(ズーム位置)によって、ピントが合う被写体までの距離や被写界深度が変化するので、その辺の感覚を掴むことです。
 陸上と水中では、撮影可能距離が変化するので、まったく同様にとはいきませんが、それでも、ハウジングに入れて、クローズアップレンズを装着した状態で練習すると良いと思いますよ。

> divedeepさん

 読んで楽しくなるようなことではないので、この手のハナシは、あまり書かない方がいいんだろうなあ…とは思うのですが、この写真の状態がフツウだと思われてしまうと、それは違いますしね。
 あと、僕がダイビングを教えている方たちが見ているサイトなので、あえて書いてしまいました。海では思いっきり楽しみたいし、そのためには、現場で堅いことを言うのは出来るだけ避けたいもので…(笑)。海に居るときはノンビリとハッピーな気分でいたいですから。
 
2007/05/20(日) 23:12:49 | matsukawa | #4R5.xbJk[ 編集]
う~む なるほど
これぞ日記にふさわしい1コマ&解説ですねぇ
2007/05/20(日) 20:55:00 | divedeep | #BW6/sfyE[ 編集]
初書き込みです!
私もこの写真を見てかなり驚きましたが、文章を読んで考えさせられました。私もこういったことにならないように気を付けなければと再確認させられました。

カメラのことでは色々とお世話になりました。今日C-770届きましたので、これから頑張って練習します。ありがとうございました。
2007/05/20(日) 20:28:07 | のり | #-[ 編集]
お久しぶりです。
ご無沙汰しております。
書き込みはなかなかしませんが、毎日欠かさず拝見させて頂いております。
この写真、最初見たときは、おおっ!!すげ~じゃん!卵だぁ~~!!と思いましたが、本文を見て、非常にむなしく悲しくなってしまいました・・・
松川さんが書かれている通り、お客さんには悪意は全く無い(というか、自分がしていることに全く気がついていない)でしょうから、引率しているガイドの責任ですよね~。。。
もっと落ち着いて周囲を見渡して欲しいものです。
2007/05/20(日) 06:53:51 | いずみゆうじ | #uFCDMtHU[ 編集]
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。

ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…

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