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Diver's High +++ Underwater Photograph +++ Photographer Matsukawa Soichi

タキゲンロクダイ / 井田



 チョット深めの水深でウミウチワなどソフトコーラルに寄り添うようにしている姿をよく見かけるタキゲンロクダイの幼魚。伊豆では成魚を見たことが無いのでもっと南方系の魚なのだろう。この魚そのものが可愛らしいのはもちろんのこと、絵になる場所に居ることが多く、実にフォトジェニックな被写体なので、写真を撮るヒトなら一度はレンズを向けたことがあるのではないだろうか。
 先にも書いたように深めの水深にいる魚なので許される撮影時間はとても短く、そこがまた悩ましいところだ。多くの場合、水深25m以深で見られることが多いのだが、エントリー後、寄り道せずにすみやかに撮影場所にたどり着いたとしても、そこに滞在できる時間は15分間ぐらいというのが現実的な数字だ。…で、実際のダイビングでは、見つけるまでに少々時間がかかることもあるし、他にも見たい(撮りたい)ものもあるはず。タキゲンロクダイだけを撮影したら、さっさと寄り道もせずに浅場に戻り安全停止体勢に入るということはないだろう。ましてや数人が撮影するとなると、撮影可能な時間がかなり短いものになることは簡単に想像できるはずだ。
 そんなわけで、深いところで、この手の動き回る魚を撮影する場合、撮るか否かの見極めが重要になってくる。撮ることができる個体なのかどうかの判断と言っていいかもしれない。たいていの場合、魚というのは見つけた場所がお気に入りの場所であることが多い。カメラを持って追い掛け回せばあちこちに逃げるのは当然のことで、逃げた場所がお気に入りの場所でないのなら、その場に落ち着いてくれる可能性は低い。いちばんイイのは最初に見つけた場所で撮影することだろう。そこはお気に入りの場所なので、被写体はそこに居たいと思っているはずだし、撮影者側としても、そもそも撮ろうと思う時というのは、見た瞬間に「絵になる」と感じた時であるはずなので、その状況のまま撮影できることがベストであるはずなのだ。つまり、本来、多くの場合は自然なままの状態で被写体側と撮影者側の希望はほぼ一致しているということになる。それを壊してしまうのは、ほとんどの場合、撮影者側の思慮を欠いた無粋な行動によるものだと言えるだろう。いわゆる「やっちまった…」という状況だ。やっちまった場合は、素直に諦めて反省するべきだろう。男は引き際が肝心なのだ。あくまでもさりげなく装い、勝負どころでビシッと決める。くどくてしつこいのも優柔不断で煮え切らないのも魚にもヒトにも嫌われる典型じゃないかな。


チョウチョウウオ科 / Chaetodontidae
タキゲンロクダイ / Coradion altivelis McCulloch, 1916



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2006/11/11(土) 00:00:01Fish trackback:0 comment:0 タキゲンロクダイ / 井田
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。

ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…

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