井田で人気のモンハナシャコ。井田の他の場所や大瀬の外海などでも時々見かけるのだが、多くの場合、岩の隙間などに身を隠していることが多かった。時にはザラカイメンの中に隠れているのも見たことがある。本来、モンハナシャコは巣穴を作って生活している種のはずなので、今回見られているこの個体の有様がスタンダードな姿であるのだろう。
巣穴には2つの出入り口の穴があり、手前の穴から顔を出しているのを見つけてカメラを構えるとスッと姿を隠し反対側の穴から顔を出したりする。もぐら叩きゲームのような感じだ。ただ、この個体の2つの巣穴は十数センチメートルしか離れていないので、さほど難しいゲームではない。大瀬の深場で見られるハナシャコの巣穴などは数メートル離れていたりするので、撮影の際、穴と穴の間を行ったり来たりせっせと泳がなければならなかったりすることがある。深い水深でのことなので、けっこうシンドイ作業だ。
さて、モンハナシャコだが、ご覧の通り極彩色で美しい。フィルムにしろデジカメのCCDにしろ、標準的な露出値から外れると色調そのものも現実から逸脱したものになってしまうケースが多いのだが、ここではあえてややオーバー気味の露出で派手な色彩を強調してみた。
ハナシャコ科 / Odontodactylidae
モンハナシャコ / Odontodactylus scyllarus (Linnaeus, 1758)
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写真は…と言うか、デジタルの場合は特に、"色"というのはどうにでもなってしまうというのが、良いところでもあり悪いところでもありますね。自分としては、写真にとって"色"が、とても重要なファクターであることを理解しつつも、カラーで撮っていてもモノクロで見る写真というのを意識しています。…が、このモンハナシャコで、まずインパクトがあった色は水中ライトに照らされたときの鮮やかな赤でした。いわゆる標準露出で撮ると、赤い部分が暗く沈んでしまいます。それがあるがままの色なのですが、印象に残った部分を表現したいと思い、ストロボを強めに焚いてみました。自分としては珍しくコントラストも強めにしています。
モンハナシャコ、きれいですね。
自分も11/24に井田に行って撮ってきたのですが、こんなにキレイな色が出せませんでした。
Contrust scale (graduated 16steps)
sRGB - Gamma : Windows (2.2) - White point : 6500°k
1024 x 768 True color (32bit)
font size : medium
"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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