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"ガイド"って難しいな…やればやるほど難しくなる…などと、先日、某ガイド氏と話したりしていた…。
ここに書く文章も筆が進まなくなることが多いという話は先日したばかりか…。
僕のようなお気楽系のガイドでも、わりと長いことやっているせいなのか…生き物が好きなせいなのか、そこそこの経験による知識なんてものが身に付いてくる。
それでも、冷静に見つめ直してみると、自分は何も知らないということ…自分は何も分かっていないということを知ったに過ぎないという結果に行き着くのである。
カクレエビ亜科の一種…
誰がどれ程の例を見てその答えを導き出したのであろうか…
このエビは、ケスジヤドカリなどが棲家にしている巻貝の貝殻に付けているイソギンチャクに寄生している…あるいは、ヤドカリそのものに寄生している…という諸説が知られていて、誰もがそれを正解として語ってしまったりしている。
本当につまらない話しである。
「そうゆう話を聞いたことがあるよ」「そうゆうことが多いらしいよ」…程度のニュアンスに留めておけば、まだその後の展開に期待が持てて、面白みもあるのだが…。
沼津某所…、真っ暗闇の海底でライトの光の中に大きなホラガイの仲間と思われる巻貝が目に入った。
ふと違和感を感じ、よく見てみると、このエビの姿が…。
ご覧の通り、ヤドカリは入っていない。
見つけた時には海底を這っていた…生きた巻貝である。
現実的には、ヤドカリと一緒に居ることが多いのだろう。その観察例が多いからこそ、先に書いた説が一般化しているのだろうから…。
でも、もしもこの個体だけが観察例だとしたら、このエビは巻貝に寄生する…という感じで語られてしまうのかな…(笑)。
いわゆる教材や参考書物として使われる図鑑などの情報ですら、精度の危うさを語られることが多い今日この頃だというのに、それと同時に、インターネットの普及により、誰もが何かを書いて発信できてしまう世の中である。
自分で実際に検証するでもなく、どこかに書いてあった話を拾ってきて、それが真実かのように書いてしまったような文章が溢れている。
まったく面白くもなんともない。
少なくとも、ガイドを自称するなら、そんなんじゃ「残念なヤツ」過ぎるような気がするのである。
…などと考え、また何も書けない日々が続くことが予感されるのであった。
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テナガエビ科 / Palaemonidae
カクレエビ亜科の一種 / Pontoniinae sp.
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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