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井田大瀬界隈のイソギンポの仲間の4大勢力は、Theイソギンポ・タテガミギンポ・ホシギンポ…そしてTheカエルウオの4種ということになるのだが、その中で最も大きな勢力を誇っていると思われるのは、このTheカエルウオである。
僕はイソギンポの仲間が大好きなので、Theイソギンポ・タテガミギンポ・ホシギンポ…あとナベカに関しては、求愛行動に始まって、産卵、卵を守っているところ・縄張り争い…といった様々な行動、幼魚から成魚に至る成長過程を、これまでの観察データから、ある程度把握している。
しかしながら、このTheカエルウオは、数が多いにもかかわらず、そのテリトリーゆえに、スクーバダイビングでは最も観察しづらい種であり、実はあまりよく知らない…(苦笑)。
海域によっては、観察しやすい所もある。以前には、実に簡単にTheカエルウオの生息場所にアプローチできるところで潜ったこともある。でも、井田大瀬では、チョット難しいのだ。
ところが、今回の台風で、井田の海の浅瀬は、全部の岩が波に洗われ、ひっくり返ってしまった。
Theカエルウオのテリトリーが一時的に無くなってしまったような感じになったのである。
…で、普段は、Theイソギンポ・タテガミギンポ・ホシギンポのテリトリーになっている場所に、大挙して移動してきたのであった。
落ち着かないのか興奮しているのか、Theカエルウオたちは、普段とは違う体色になっている個体が多かった。
これがいわゆる婚姻色の類なのか、ただ単に興奮していただけなのかは、前述のとおり、その生態を把握していない僕には分からない。
でも、ふだんあまり目にしないシチュエーションだけに、実に興味深かったのは確かある。
ちなみに、テリトリーが隣接するホシギンポたちも、いきなり乱入してきた大量のカエルウオたちの存在に、かなり慌てているように見えた。
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現在、台風直後はツルッツルだった岩肌に、早くも藻類が繁殖し始めたため、Theカエルウオたちも、もとに居た場所に戻り始めたようである。
あっという間に簡単に破壊されてしまう環境の脆さと、その回復力の逞しさを、同時に感じるような出来事であった。
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イソギンポ科 / Blenniidae
カエルウオ / Istiblennius enosimae (Jordan et Snyder, 1902)
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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