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Yahoo!ニュースのトップ画面を見ていると、何やらインパクト抜群の見出しが目に入った。
『猛毒タコ九州北上、かまれると死ぬことも』
「何だか凄そうだ」とクリック…(笑)。
…で、書き写すのも面倒なので全文を以下にコピペで。
フグと同じ猛毒を持ち、かまれると死に至ることもある「ヒョウモンダコ」が九州北部で相次いで見つかっている。
熱帯・亜熱帯海域が本来の生息地だが、専門家は温暖化による海水温の上昇で生息域が北上していると指摘する。海水浴シーズン真っ盛り。福岡県などは「海で見つけても絶対に素手で触らないように」と注意を呼び掛けている。
ヒョウモンダコは体長約10センチと小さく、浅い海の岩礁や、砂と小石が交じる海底に好んで生息する。その名の通りヒョウ柄で、薄茶色の地に焦げ茶色のまだら模様がある。刺激を受けて興奮すると全体がやや赤みを帯びた色になり、まだら模様はリング状の青色に変化する。
唾液(だえき)の中にフグと同じ神経毒の「テトロドトキシン」を含み、かまれるとおう吐やしびれ、けいれんを引き起こす。オーストラリアやインドネシアなどの太平洋、インド洋海域に生息し、かまれた人が全身まひで死亡した例もある。
九州では鹿児島、沖縄両県にまたがる南西諸島が主な生息域とされ、ダイバーらの間で「要注意生物」として知られてきた。しかし、福岡県でも昨年11月、福岡市西区の博多湾でカキ養殖いかだにいるのを県水産海洋技術センターの職員が初めて発見した。
センターが漁師らに注意喚起して情報収集を始めると12月以降、同市東区の志賀島沖で2匹、糸島市の玄界灘で4匹の発見報告が相次ぎ、今年4月12日には北九州市若松区沖の海底に沈めたイカ漁用のかごから1匹が見つかった。
さらに、長崎県壱岐市沖で6月23日に1匹、佐賀県唐津市沖で7月6日に1匹を発見。大分市沖でも昨夏、2匹が捕獲されるなどしていた。幸い、けが人の情報はまだ寄せられていないという。
最終更新:7月22日17時40分 YOMIURI ONLINE
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100722-00000848-yom-soci
まあ何と言うか、昨年の11月から数えて九州のかなり広いエリアにおいて12個体ほど見つかっているらしいのだけれど、僕が井田の海岸線200m以内のエリアで潜っていて、同期間に一人で見つけたヒョウモンダコの数を勘定してみても7~8個体は見ているかな…という感じ。もちろん過去に多かった年はもっと見てるし…。
近所の西伊豆のダイビングエリアに居るやつも合わせたら毎年どれぐらい居るんだろう…。
100個体以上軽く居そうな気がするけど。
なんてオソロシイことなんだろう!
…って、伊豆で潜っているダイバーは思わないよなあ…(笑)。
まあ、あえて言うなら、佐賀とか長崎は日本海側だから、伊豆なんかに比べると南方系の生き物が少ないような気がするので、意外とセンセーショナルなことなのかもしれないけど、だとしても、やっぱり、伊豆で潜ってるダイバーにしてみれば『猛毒タコ九州北上、かまれると死ぬことも』って見出しってどうなの?…って気がするんじゃないかな。
あと、なんでもかんでも温暖化って煽るのもやめればいいのにな。
…信憑性が感じられなくなっちゃうのではないだろうか。
まあ温度が上がってるんだろうけど、ニュースソースには、もうちょっとデータとして煮詰められたものを使った方がいいんじゃないかと思う。
例えば、このニュースでも、過去に九州北部にヒョウモンダコがどれぐらい居たのかを観察したデータが無い。それじゃあオハナシにならないんじゃないかな。個人的には報告があったエリア全体の広さは広大だし、そこで12個体見つかったという事が驚異的に異常なこととは思えないように感じる。
ヒョウモンダコが南方種であることは事実なんだと思うけど、(南方と比較して)かなり低水温でも平気でいられることはチョットまともに潜っているダイバーなら誰でも知っていること。
分布が一時的に広がったのだとしても、即座に温暖化で温度が上がったからどうのこうの…というのはあまりにも短絡的で、潮の流れの影響とかについても言及すべきだと思うしね。
ヨウジウオ科 / Syngnathidae
オオウミウマ / Hippocampus kuda Bleeker, 1852
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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