このときは、久々に熱くなった。このところ井田では連日マンボウが登場、狙ってみようとしたものの、アッサリと続けざまに敗退…。でも、何か撮っておきたいな…と、海底をうろついていたところ、ハナタツの雄が不穏な動きをしているところに遭遇した。先日、交接に成功した子持ちの個体である。日数的にもタイミング的にも、「ハッチアウトはまだだよなあ…」という感じだったのだが、ピクピクと体を震わせるような仕草に釘付けになってしまった。
しばらく見ていると、お腹から細い何かが出てきて揺らめいている!「これはもしや!」と完全に冷静な判断能力を失っている俺。過去に、ハッチアウトを見たことはあるのだが、撮影には成功していないので、今回は撮影に専念しよう…とカメラを構えた。モニターで見る映像は光の反射もあって不鮮明…しかし、お腹から何かが出てこようとしていることは分かる。「あ…今、何か出た!」…と思ったのだが、そのときはシャッターを切ることが出来ず、次の瞬間を待つ。「あ…また出てきた!」…今度はビシッと撮ろう!と、メディアへの書き込みやストロボチャージの時間ももどかしくシャッターを切りまくる…「手応えあり!」…確かな感触が指に残った。
しかし、その後、すっかりおとなしくなってしまったハナタツ…。ストロボを焚きまくったのが良くなかったか…と、一瞬不安になったが、とりあえず撮影画像をチェックしてみると、なんだか様子が違う…。
お腹から飛び出したのは、赤ちゃんハナタツではない。また、脱糞シーンコレクションを増やしてしまったのか…とも思ったのだが、そこは肛門ではないので、ウンコということは無いだろう。
…では何?お腹の中で卵が孵った後、殻とかもあるだろうし、孵らなかった卵もあるだろう。中には死んでしまった赤ちゃんもいるかもしれない。やはり、そうゆうのは、こうやって排出されるのかもしれない…、などといろいろ考えてみたのだが、真相はナゾなのであった。
ヨウジウオ科 / Syngnathidae
ハナタツ / Hippocampus sindonis (Jordan et Snyder, 1901)
FUJIFILM FinePix F30 f6.4 1/100 iso100(全データ共通)
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。
ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…
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ただし、[トリミング有り]と書かれている画像は、生物を分かりやすく紹介するために、トリミングをおこなっています。