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Diver's High +++ Underwater Photograph +++ Photographer Matsukawa Soichi

ベニカエルアンコウ / 井田




 井田の定番…ベニカエルアンコウ。ちゃんと探せれば3~4個体…運が良ければ5~6個体…いやもっと見つかるだろう。これまで見られていなかったところに次々と現れるのは、水温が上がって活性が上がっていることはもちろん、繁殖期が近いせいで伴侶を求めて表に出てきているヤツが多いからだろう。

 じゃあ、これまではどこに居たのかというと、おそらく岩陰に隠れていたのだと思う。迷彩タイプの体色からも、岩の壁面に居たであろうことが窺える。井田の斜面は大きな岩がごろごろしていて、ベニカエルアンコウが隠れていそうな岩の隙間がいっぱい。でも、岩の裏側を見れるようなところは殆ど無いので探すことは出来ない。やはり、繁殖期であるこれから夏に向けての季節が一番観察しやすい季節だと思う。

 ただ、目立ってくれるのは探しやすくて助かるのだが、実はシッカリ隠れていて欲しいという思いもある。ベニカエルアンコウはカイメン類に隠れていることが多く、それを探そうとしたり、もっとよく見ようとして、カイメンに触ってしまうダイバーがいるのだ。ここ数週間で井田のカイメンはボロボロになってしまっている。こんなところにカイメンがあったっけ?…と思って見てみると、根元からもげてしまって岩から脱落したカイメンだったり、その場所にあるはずのカイメンが無くなっていたり…目を覆わんばかりの悲惨な状況である。美しい水中景観を作っている重要な要素であることはもちろんのこと、カイメンは魚のようには動かないけれど動物である。その場所にある(いる)ということは意味があってそうしていることなので、そこから動かされてしまったら、たいていの場合、死んでしまう。見ようと思ったけれど、見づらいところに居たので諦めるというのも、ダイバーとして大事なマナーだということを忘れないで欲しい。

 

ベニカエルアンコウ / 井田


カエルアンコウ科 / Antennariidae
ベニカエルアンコウ / Antennarius nummifer (Cuvier,1817)

FUJIFILM FinePix F30 f6.4 1/100 iso100
FUJIFILM FinePix F30 f6.4 1/100 iso100


Copyright Matsukawa Soichi. All rights reserved.

2009/05/14(木) 23:29:10Fish trackback:0 comment:0 ベニカエルアンコウ / 井田
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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。

ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…

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