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Diver's High +++ Underwater Photograph +++ Photographer Matsukawa Soichi

ヒラタエイ / 井田






 今シーズンの大瀬/井田では、エイの仲間を数多く見ることが出来る。サカタザメ・アカエイ・トビエイ・イズヒメエイ・シビレエイ…などなど。もちろんこのエリアでは定番中の定番と言えるこのヒラタエイもたくさん居て、1DIVEで十数個体を目撃なんてことは日常茶飯事である。…で、見かけるたびにシャッターを切ってはいたのだが、絵的にイマイチ面白くない感じのカットばかりで、積極的に公開しようという意欲が沸くわけでもなく、個人的な記録としてお蔵入りということになっていた。…とはいえ、今年ならではのトピックでもあるし、ちょっとは面白い絵を撮らなきゃ…と思っていたのも事実。…というわけで、この時はチャンス到来という感じで、けっこういいスピードで泳ぐヒラタエイを横目にワッセワッセと併泳しつつ何枚かシャッターを切ることが出来た。
 基本的に撮影に臨むときには、あまり最初からイメージを固めておかずに、その時その時のフィーリングと、その場に応じた判断を大事にしたいと思っているのだけれど、それでも、意表を突かれない程度の心の準備はしておいた方が良いように思う。この時も、ヒラタエイが居て、良いチャンスがあったら撮ろう…ということをイメージしていなかったら、がんばって泳いで撮ろうとは思わなかっただろうな。珍しく上方に向かって泳いでいってくれたので、ちょっと違ったムードのヒラタエイの写真を撮ることが出来た。

ヒラタエイ科 / Urolophidae
ヒラタエイ / Urolophus aurantiacus Muller et Henle, 1841






ヒラタエイ / 井田



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2006/08/29(火) 21:51:18Fish trackback:0 comment:0 ヒラタエイ / 井田

カタクチイワシ / 井田

カタクチイワシ / 井田

カタクチイワシ / 井田

カタクチイワシ / 井田

カタクチイワシ / 井田






 ここはガラパゴスか?!…と思わされるほどのカタクチイワシの巨大な群に遭遇した。約1時間の潜水を終え、「さて、そろそろエキジットするかな…」と思っていたところ、視界の片隅に大きな影が…。そして、十数秒後には、その影に飲み込まれ、ほぼ全視界が物凄い勢いで泳ぐ無数のカタクチイワシに埋め尽くされていた。写真を撮ろうにも上方からの光は巨大な群れにさえぎられ海の中は真っ暗になってしまっているので思い通りに撮れない。チョット怯んでしまいそうな暗さなのだ。浅いほうの群れの密度が低いところを狙って、かろうじて撮れたのが上の写真。広角レンズを持ち込んでいなかったことが悔やまれる。ほとんどの時間は、隙間無くビッシリと埋め尽くされたような密度のカタクチイワシに包まれているような状態だった。全身にビシビシとカタクチイワシたちがぶつかるのを感じながら、圧倒的なスペクタクルショーに魅せられていたのだが、その間、約40分間! 時間から考えても、群れの巨大さは容易に想像できるであろう。エキジットしたとき、ウェットスーツは鱗だらけで、波打ち際には傷付いたカタクチイワシの亡骸が数多く漂っていた。イワシの大群…と聞いても、「あ、そう…」という感じにしかなれないヒトは、ある意味、不幸だと思う。それは、イワシの大群の凄さを経験したことが無いということだから…。過去にも何度か遭遇したことがあるのだが、この迫力は、シパダンのバラクーダやギンガメアジの群れにも負けないぐらいのものがある。時々現れて、ちょっとした迫力を味あわせてくれるイワシの大群とはわけがちがうのだ。今年の伊豆界隈では、イワシの群れが数多く確認されている。まだまだ、マンモス級のド迫力を味わうチャンスはあると思う。

カタクチイワシ科 / Engraulididae
カタクチイワシ / Engraulis japonica Temminck et Schlegel, 1844


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2006/08/29(火) 19:19:18Fish trackback:0 comment:0 カタクチイワシ / 井田

イザリウオ / 大瀬崎





 湾内で撮影した小さな黒いイザリウオ。この個体の体色も比較的よく見られるヴァージョンなのだが、この体色の成魚は、まだ見たことが無い。居たらなかなかの迫力だと思う…。
 このイザリウオ、現物はもっと黒っぽく見える。水中の自然光状態で見ると、真っ黒という感じで、一見しただけでは、どこに目が付いているのか迷うぐらい。このときは、ディテールをハッキリさせるため、ストロボを強めに焚き、ややオーバー気味の露出にしている。この辺は、もう、どのあたりを写真で表現したいのか…という部分でのせめぎ合いで、とにかくリアルさを求めるのか、見せたい部分を見せるということを重視するのかで、二者択一を迫られることになるのだが、今回は後者をチョイスした。意外につぶらな瞳が可愛らしいことが分かると思う。

イザリウオ科 / Antennariidae
イザリウオ / Antennarius striatus (Shaw et Nodder, 1794)







イザリウオ / 大瀬崎

イザリウオ / 大瀬崎

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2006/08/28(月) 21:01:28Fish trackback:0 comment:2 イザリウオ / 大瀬崎

ベニイザリウオ / 井田





 ベニイザリウオを最も頻繁に見ることが出来るのは夏の繁殖シーズンなのではないかと思う。カイメンなどに寄り添うようにしている姿を見かけることが多い種だが、実際には、ダイバーが確認できないような岩の裏面などに、もっとたくさん隠れているのではないだろうか。繁殖シーズンになると、伴侶を見つけるために隠れていた連中も表に出てきているんではないかな。
 …で、現在の井田では、繁殖シーズンもピークを過ぎ、やや沈静化してきているところのようで、一時期ほど数多くの個体を一度に見られるということもなくなってきた。
 だとすると、どんな時がイチバン観察しやすいのだろう…ということになるのだが、僕の経験から言うと、これはもう朝イチに潜るに限ると思われる。普段は岩場でジッとしているところを見ることが多いベニイザリウオだが、早朝には、岩場はもちろんのこと、砂地などでも、海底付近に密集して泳ぐ稚魚や甲殻類の幼生を狙って、パン食い競争でもするかのように、ピョンピョン跳ねながらアタックしている姿を何度も見かけている。他のイザリウオもそうだと思うのだが、恐らく、ベニイザリウオも夜間に活発に活動するタイプの魚だと思われる。…なので、ナイトで潜ることが出来ないのであれば、早朝か夕方が狙い目だと思うのだ。写真の個体は、現在の井田で、もっとも確実に見ることが出来る個体なのだが、いずれも、昼間のダイビング時には、岩陰の海面にへばりつくようにジッとしていることが多いのだが、夕方になると、写真のように、岩の上に現れ、うろうろと歩き回ったりしている姿をよく見かける。
 そして、以前にも書いたことがあるのだが、イザリウオの仲間を撮影するのであれば、明るいときよりも暗いときの方が可愛らしく撮れることが圧倒的に多い。理由は暗いときの方が目のサイズが大きくなるからで、表情がとても豊かになるのだ。

イザリウオ科 / Antennariidae
ベニイザリウオ / Antennarius nummifer (Cuvier,1817)






ベニイザリウオ / 井田


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2006/08/28(月) 00:21:53Fish trackback:0 comment:0 ベニイザリウオ / 井田

サンゴタツ / 大瀬崎






 ちょっと前から湾内のいたるところに現れているサンゴタツ。小さくて地味な体色、生息環境まで地味なので、人気が高いタツ系の中では、やや地味な存在。短い吻・やや扁平した体型・長い尾部…といったところが特徴だろうか。
 そんな地味なサンゴタツのチョット派手な場面を見てしまった。そのときは、ヒメヒラタイザリウオを探しながら、海底を散策していたのだが、目に入ったのはこげ茶色のサンゴタツだった。普段なら見間違えることなどないのだけれど、このときの疲れ切った僕の目にサンゴタツは一見ヒメヒラタイザリウオと紛らわしかったりしたのだった。とりあえず写真を撮っておこう…と、海底に手を付いた瞬間、近くにいた別のサンゴタツ(上写真・奥の個体)が、僕の手が起こした水流に流され、撮ろうとしていたサンゴタツ(上写真・手前の個体)の近くへフラフラと近づいた。すると、手前の個体の黒っぽかった体色は、あっという間に薄紫の混じったマーブル模様に。そして鰭を全開にして体を大きく見せるようなディスプレイ。威嚇のためなのか、興奮したためなのか、理由は分からないのだが、初めて見る行動だったので興味深かった。ちなみに圧倒されたのかどうかは分からないが、もう一匹の個体は、逃げるようにその場を立ち去ったのだった。
 

ヨウジウオ科 / Syngnathidae
サンゴタツ / Hippocampus japonicus Kaup, 1856






サンゴタツ / 大瀬崎


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2006/08/26(土) 23:09:03Fish trackback:0 comment:0 サンゴタツ / 大瀬崎

イザリウオ / 大瀬崎





 大瀬に来るのも潜るのも6年ぶりという、この日のゲストの方のリクエストは「まだ見たことが無いイザリウオを見たい!」だった。イザリウオ人気に「?」を感じていたときだっただけに、こうしてシンプルに力強く要望をもらえると、イザリウオ好きとしては、とてもウレシイ。
 イザリウオなら、あの辺とあの辺に居たなあ…と、前回に潜ったときの記憶を辿る。今なら湾内に行けば数個体はうろついていることだろう…。でも、突然に姿を消すこともあるので、リクエストに確実に応えるためには、最新の情報が欲しい。そんなとき頼りになるのが"はごろも"、昨日も見たという情報を杉山氏から得る。これで完璧だ。
 果たして予定通りの場所に居てくれたのが、このオレンジ色の小さなイザリウオ。初イザリウオとしては、夢をこわさずに喜んでもらえる可愛らしい個体だったと思う。以前、同じように、まだ見たことが無いイザリウオを見たいというリクエストをいただき、「どうぞご覧くださいッ!」と紹介したのが、茶色い迷彩柄で体長20cmオーバーの巨大な個体。ゲストの方曰く「イメージと違った…」ということで、レスポンスがイマイチだったという経験がある。第一印象は大事なのだ。
 ちなみに、個人的には地味で大きなイザリウオも大好きなんですけど。

イザリウオ科 / Antennariidae
イザリウオ / Antennarius striatus (Shaw et Nodder, 1794)






イザリウオ / 大瀬崎


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2006/08/25(金) 22:19:43Fish trackback:0 comment:0 イザリウオ / 大瀬崎

アナハゼ / 井田






 先にUPしたGalleryに続いてアナハゼの捕食シーン。食われているのはホンベラの雌かな。自分とたいして変わらぬ大きさの魚を食ってしまうというのがスゴイと思う。哺乳類では、そうゆうヤツはいないもんなあ。

カジカ科 / Cottidae
アナハゼ / Pseudoblennius percoides Gunther, 1861


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2006/08/16(水) 23:09:22Fish trackback:0 comment:2 アナハゼ / 井田

Digital Gallery 207 / Pseudoblennius percoides

Digital Gallery 207 / Pseudoblennius percoides
Osezaki Izu Peninsula
OLYMPUS C740 & PT018 + INON UCL-165 M67
f7 1/250 ISO100



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2006/08/14(月) 20:18:30Photo Gallery trackback:0 comment:5 Digital Gallery 207 / Pseudoblennius percoides

イザリウオ / 大瀬崎





 前知識無しで、このイザリウオを見たヒトは、どう思うのだろう?魚のようには見えない変な魚?
 僕が、初めてイザリウオを見たのは、もう十数年前になるのだが、そのときは、知識としてイザリウオの存在を知っていたし、写真などでも何回も見たことがあった。実物を見てみたいと思っていたので、見ることが出来たときはウレシくて興奮したことを覚えている。
 イザリウオはダイバーに人気の魚なので、ガイドネタとして、とても重宝しているのも事実なのだが、イザリウオを知らない初心者のお客さんに、イザリウオを見せたときの反応は、けっこうアッサリとしたものであることが多いような気がする。もしかしたら、イザリウオの人気は煽られたことによるものなのかもしれない…なんて思ったりもする。

イザリウオ科 / Antennariidae
イザリウオ / Antennarius striatus (Shaw et Nodder, 1794)


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2006/08/13(日) 23:23:46Fish trackback:0 comment:0 イザリウオ / 大瀬崎

ハナタツ / 井田






 たびたび紹介している井田の真っ赤なハナタツ。井田を訪れるほとんどのダイバーが一度は目にしたことがある個体ではないかと思う。
 今回はヤギの影に隠れるようにしていたのだが、その様が、まるで衣装を纏っているかのように見えたので、オモシロイな…と思い、シャッターを切った。

ヨウジウオ科 / Syngnathidae
ハナタツ / Hippocampus sindonis (Jordan et Snyder, 1901)


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2006/08/13(日) 23:14:50Fish trackback:0 comment:0 ハナタツ / 井田






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"Diver's High Blog"を御覧いただきまして、ありがとうございます。
大瀬崎や井田の海の中は生き物達の楽園。
ここで見られる魚は、600種とも700種ともいわれています。
そんな海での一コマから、海の素晴らしさのほんの一部分でも紹介できたらと思います。

ちなみに、各エントリーのタイトルが掲載画像の生物名になっていますが
書かれている文章は、必ずしもその生物に関することだけではないので悪しからず…

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ただし、[トリミング有り]と書かれている画像は、生物を分かりやすく紹介するために、トリミングをおこなっています。



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